NEWS & COLUMN

「仁と厳」は「アメとムチ」

コラム:2018/03/23

こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。

3月も終盤を迎え、関東や東海では桜の開花宣言が出されましたね。
とはいえ、ここ数日は曇りや雨が続き、春らしさが影を潜めています。
春は行楽や引越しなど、天候に影響されやすいイベントが多いもの。
どうか来週には、春らしさを取り戻してほしいですね。

さて、今日のコラムでは『孫子』を取り上げたいと思いますが、
内容は先回(3/9)掲載分に関連したことを書きたいと思います。

今日は『孫子』「行軍篇」にある一節を取り上げます(金谷 治 訳注『岩波文庫』)。



「卒未だ親附せざるに而もこれを罰すれば、則ち服せず。
服せざれば則ち用い難きなり。卒巳に親附せるに而も罰行なわれざれば、
則ち用うべからざるなり。故にこれを合するに文を以てし、
これを斉うるに武を以てする、是れを必取と謂う。」

兵士たちがまだ[将軍に]親しみなついていないのに懲罰を行なうと彼らは心服せず、
心服しないと働かせにくい。[ところがまた]兵士たちがもう親しみなついているのに
懲罰を行なわないでいると[威令がふるわず]彼らを働かせることはできない。
だから[軍隊では]恩徳でなつけて刑罰を統制するのであって、これを必勝[の軍]というのである。



ここで思い出されるのが、先回コラムでご紹介した『将とは、智・信・仁・勇・厳なり。』です。
すなわちリーダー(将)は、部下との接し方において、

仁:思いやりを持つこと
厳:厳しい態度で臨むこと

の両側面を持つことが大切であり、それらをバランスよく発揮して、
はじめて部下を統率することができるようになる、ということです。

平たく言えば、『リーダーは「アメとムチ」を使い分けよ』ということになるでしょうか。

「アメとムチ」はすでに私達にとって慣れ親しんだ言葉ですが、
これと同じ感覚が約2,500年前の兵法書に紹介されているという事実に驚かされますね。

完璧すぎる人はつまらない

コラム:2018/03/16

こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。

「完璧すぎる人はつまらない。」

昨日(3/15)、85歳の誕生日を迎えた母親が、
現在の私と同じぐらいの年代に、口癖のように言っていた言葉です。

当時、私の母は、通信業界最大手(と言えばわかりますよね?)の
女性管理職として愛知県のあるエリアの支局長を担当していました。

現在でいう、いわゆる「バリキャリ」で、当時、同社の女性管理職は
東海(愛知・岐阜・三重・静岡)で3~4名しかいないということでしたから、
仕事は相当忙しく、責任も重かったことが想像されます。

そんな母の生活スタイルは、朝7時前には家を出て、夜21時前に帰宅、
就寝はいつも0時を回っていたと記憶しています。

このように多忙な母を抱えた大石家ですが、補足しておきますと、
家事は公務員である父がしっかりと母をサポートしていましたし、
私と兄もそんな家庭事情をわかっていたので、手伝いはしないまでも、
「自分のことは自分で行う」という習慣が自然と身についていました。

そんな母が、口癖のように言っていた言葉が、

「完璧すぎる人はつまらない。」

当時は、自分が忙し過ぎることで、家事に「抜け漏れ」が出てしまうことを
このような言葉を使って正当化しているんじゃないの、と思っていましたが(笑)、
最近になって、母の言っていたことがだんだんと理解できるようになってきました。

どういうことがきっかけになったのか説明しますね。

そもそも、私がコーチとして大切にしていることのひとつに、
コーチとしてのプレゼンス(存在感・影響力)というものがあります。
プレゼンスがあるからこそ、コーチはクライアントに良い影響を与えるのだし、
結果として、良いクライアントがつくのだと思います。

だからこそ、私は、これまでコーチとしての「あり方」に注意を払ってきましたし、
常にクライアントのロールモデル(=模範)であろうとしてきました。

それはそれで間違ってなかったと今でも思っているのですが、
一方で、最近、ある女性コーチからこんな指摘を受けたのです。

「先生(←彼女は私のことをこう呼びます)は、もっと、
弱いところを見せたり、毒を吐いたりしても良いと思いますよ。
それが、バランスを取り、"らしさ"をつくるのだと思います。」

この発言を聞いた瞬間、私にしばらく忘れていた母の言葉が鮮明に甦り、
母の言葉の「正しさ」を今更ながらに理解するに至りました。

決して、自分を甘やかすつもりはないけれど、自分の信念を大事にしつつも、
時には自らに言い聞かせても良いのかな、と今は思っています。

「完璧すぎる人はつまらない。」

「将とは、智・信・仁・勇・厳なり。」

コラム:2018/03/09

こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。

3月に入り、日差しもずいぶんと暖かくなりましたね。
装いも、マフラーやコートを着用している人も少なくなり、
見た目にも春の訪れを感じさせてくれます。

春の訪れを感じさせるものと言えば、花粉症もそうですね。
先日、マスクを着用せずに外出したところ、ひどく後悔をしました(笑)。

個人的には、この4月から登壇する機会も増えてくるため、
花粉症対策にはより一層の強化を図る必要がありそうです。

私が企業様などで登壇する場合、組織のリーダーやリーダー候補の方に、
「リーダーのコミュニケーションのあり方」などを話すことが多いのですが、
『孫子』においても「リーダーのあり方」について述べている箇所があります。

代表的なものは「始計篇」にある下記の一節です(金谷 治 訳注『岩波文庫』)。



「将とは、智・信・仁・勇・厳なり。」

将とは、才智や誠信や仁慈や勇敢や威厳(といった将軍の人材)のことである。



このままでだと未だ分かりにくいので、『「孫子の兵法」がわかる本』(三笠書房)
の著書である守屋洋氏の力を借りて、もう少し読み込んでみます。

智:勝算のあるなしを見分ける力
信:嘘をつかない、約束を守ること
仁:(部下に対して)思いやりを持つこと
勇:勇気、または、決断力
厳:(部下に対して)厳しい態度で臨むこと

このことから私なりに学んだ2つのことを挙げてみたいと思います。

・言葉(漢字)の持つ意味を正しく解釈すること
・リーダーは「バランス感覚」が大切であるということ

私の場合、この学びだけがあるだけでも、登壇する際、
リーダーに対する伝え方に変化が起こりそうです。

小平奈緒選手の思考力と言語力

コラム:2018/03/02

こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。

17日間にわたる平昌オリンピックがついに閉幕しましたね。
私達に「勇気」と「感動」を与えてくれた日本選手達には、
心から「ありがとう」と言いたい気持ちです。

特に今回は、冬季オリンピックとしては歴代最多のメダル数を獲得しました。
2年前のリオデジャネイロオリンピックでもそうでしたが、
ここ最近、若手を中心に国際舞台で活躍できる選手達が増えて来ていることは、
2年後の東京オリンピックへの期待を大いに抱かせてくれますね。

さて、平昌オリンピックでは、メダルの獲得数に比例するかのように、
感動的な場面が数多く見受けられました。

皆さんはどんな場面が印象に残っているのでしょうか?

私は、コーチという仕事柄、選手達のインタビュー時における「言葉」に注目していました。
中でも、スピードスケート女子500mで金メダルを獲得した小平奈緒選手の思考力や、
それを言語化する能力には驚かされました。

特に印象に残っているのが、彼女の以下の言葉です。
たしか、レースを終えた当日か翌日に、記者団から
インタビューを受けている時の言葉だったと記憶しています。

「金メダルを獲得したことよりも、(この結果を受けて)
これからどういう人生を歩んでいくかが大事だと思っている。」

彼女のこの言葉は、まるで、

「オリンピックは人生におけるひとつの『目標』であって、生きるための『目的』ではない。」

と言っているようにも聞こえてきます。

並のアスリートの言葉ではありませんよね(^_^;)。

ところで、コーチもまた、クライアントと対峙する際、
このことと同じような感覚を持つことがあります。

すなわち、クライアントは、コーチングを通じて、
イキイキとした豊かな人生を送ることが目的なのであり、
目の前の目標を達成することや課題を解決することは、
ひとつのマイルストーンに過ぎず、人生の本質ではない。

ということと、同じことのような気がするのです。

小平選手のような一流のアスリートの思考や言動から学ぶことは多いですね。

・・・最後に余談ですが、小平選手の金メダル獲得直後に、
某局のアナウンサーが彼女に対して発した言葉を覚えていますか?

「"獣"のような走りでした。」

これに対して、小平選手は苦笑しながらも、適切な言葉で言い換えていました。

「"獣"かどうかはわかりませんが、"躍動感"溢れる走りができたと思います。」

小平選手には、このような言語力があるからこそ、
前述のような上質な思考力を持つことができるようになるのでしょうね(^_^)。

「兵とは詭道(きどう)なり」

コラム:2018/02/23

こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。

平昌オリンピックが盛り上がりを見せていますね。

若い選手を中心に、期待どおり(いや、期待以上か)の活躍を見せてくれる日本選手達。
若い選手の活躍には、2年後の東京オリンピックへの期待を抱かせてくれますね。

今回特に注目を浴びたのは、昨年11月のケガから見事に復活を果たした羽生結弦選手でしょう。
ショートプログラムとフリープログラムの演技は圧巻で、堂々の金メダルを獲得。
日本だけではなく世界中の人々をも感動の渦に巻き込んだのではないでしょうか。

誰もが羽生選手の優れた身体能力と強靭なメンタルに感服する中、
私は彼の行動に(失礼かもしれませんが)『孫子』の以下の言葉を思い出していました。

「兵とは詭道(きどう)なり」

この一節は『孫子』の第一「始計篇」に紹介されています。
「詭」とは、「いつわり欺(あざむ)く」の意味で、
正常なやり方に反した相手の裏をかく仕業のことです(金谷治 訳注『岩波文庫』)。

では、羽生選手のどこが「詭道」だったのか? 
もう少し補足が必要ですね。

あくまで私なりの解釈ですが、私は、彼がケガをしてからオリンピック開幕直前までの
一連の行動が、まさに「詭道」であったように感じています。

すなわち、一切、公の場に出ることもなく、復帰に向けて黙々とリハビリと練習に取り組んでいたことが、
(本人にそのつもりはなくとも)敵(周囲)の判断を惑わし、油断をさせたのではないか、ということです。

これに関連して、私は、かつて中日ドラゴンズの監督を8年間務め、
その間、3回のリーグ優勝と1回の日本シリーズ優勝をもたらした落合博満氏の存在を思い出します。

私は中日ドラゴンズの大ファンですので、その辺りの事情はよく知っているのですが、
彼の監督在任中は、チームや選手の事情は驚くほど口外されることはありませんでした。
それは監督である彼だけでなく、選手やチーム内にも浸透していたのではないでしょうか。

これによって、マスコミやライバル球団だけでなく、ファンさえも
「中日ドラゴンズ(落合監督)は、何を考えているかわからない」
と言うほど、周囲を惑わせたと言います。

その結果は、先述したとおりです。
私の推論ですが、落合監督は、きっと『孫子』を熟知していたのではないかと思われます。

オリンピックという大舞台でこの上ない成果を挙げた若きアスリートと、
かつて中日ドラゴンズを常勝軍団に仕立て上げた名将の姿に、

「兵とは詭道なり(=戦いとは"だまし合い"である)」

を感じられずにはいられません。

講師として私が大切にしていること

コラム:2018/02/16

こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。

2月も中盤に差し掛かり、寒さも少し和らいだ感がありますね。

この2月は、私が銀座コーチングスクール(GCS)丸の内校の
レギュラークラスを開講してから、ちょうど一年となる節目の月でもあります。

この一年、「丸の内」というロケーションや交通の利便性なども手伝い、
おかげさまで、GCS地方拠点の中でもトップクラスの成績を収めることができました。
ただただ感謝の気持ちでいっぱいですね。

これに関連して、先日あるコーチの方から、こんな質問を受けました。

「大石さんが講師をする上で大切にしていることは何ですか?」

ちょうど一年前に別の方からも同じような質問を受けたなぁと、
当時のことを振り返りながら、以下のようにお答えしました。

【(コーチングの)講師として私が大切にしていること】

(1)講師(コーチ)としてのプレゼンス(あり方)

具体的には、言動や姿勢、立ち居振る舞いなど。
要するに、受講者から「この人から学びたい!」「学ぶ価値がある!」
と思っていただけるような存在感・影響力を醸し出す、ということです。

(2)コーチングセッションのような講義の実践

受講者が、講義の内容を自分事として捉え、積極的に参加してもらえるよう、
受講者と対話することや講師が自己開示することを心掛けています。

(3)講師自身が"その場"を楽しむこと

これは決して「独りよがり」という意味ではなく、
講師自らが"その場"を楽しむスタンスが大切だと感じています。
講師が楽しむことにより、受講者は「楽しく学ぶ」ことが可能になります。

特に(3)は、その場の雰囲気や、その時の自分の精神状態によって、
ついつい忘れてしまうことがあります。

そんな時、楽しめていない自分に気づいたら、とっさに自分に尋ねます。

「今、この場を楽しんでいるか?」

「兵は拙速なるを聞くも、未だ功久なるを睹(み)ざるなり」

コラム:2018/02/09

こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。

暦の上では立春を過ぎましたが、まだまだ寒い日が続きますね。

今日、2月9日は、語呂合わせから「肉(29)の日」とも言われます。
体調管理が難しい季節でもありますが、肉料理を食して、
滋養強壮に務めるのも良いのではないでしょうか。

さて、今日は、中国古典の『孫子』を紐解いてみたいと思います。
今日の一節はこちらです。

「兵は拙速なるを聞くも、未だ功久なるを睹(み)ざるなり」

古典やビジネス書にも紹介されることの多い一節ですから、
ひょっとしたら、ご存知の方も多いかもしれません。

この一節は『孫子』の第二「作戦篇」に紹介されています。
意味としては以下のようになります(金谷治 訳注 岩波文庫より)。

「戦争には拙速ーまずくともすばやく切りあげるーというのはあるが、
功久ーうまくて長引くーという例はまだ無い。」

孫子の主張は、「できれば戦争は起こさないほうがいい」のであり、
「戦争はできるだけ早く切り上げたほうがいい」というものです。

その背景には、戦争は国の経済に深刻な影響を与えるものだからであり、
長引かせるほど国力を無駄に消耗させてしまうものだから、という考え方があります。

ここで、この一節から読み取れるビジネス上の教訓を考えてみたいと思います。

大局的に見れば、「事業が上手く進まない場合には、下手に長引かせることを避け、
勇気を持って早めに撤退せよ」ということが言えるかもしれません。

また、日常的な光景で言うならば、「商談が上手く進まない場合には、
サッと切り上げて、(作戦を練ってから)出直せ」ということになるのかもしれません。

特に後者に関しては、私がサラリーマン時代に上司からよく言われた言葉でもあります(^_^;)。
戦争もビジネスも「本質」は変わらないのかな、とあらためて感じています。

「自己開示」と「就職活動」

コラム:2018/02/02

こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。

1/19付のコラムで、『「被写体になる」という最強の自己開示』
について書きましたが、実はこれが、予想以上に反響がありました。

■1/19付コラムはこちら
http://coaching-en.com/column/2018/01/post-25.html

内容について共感してくれる人もいれば、画像にインパクトがある、という人も(笑)。
まあ、いずれにせよ、反響があることは喜ばしいことです(^_^)。

さて、今日のコラムでは、先回(1/19)に引き続き、
「自己開示」のことについて取り上げてみたいと思います。

この「自己開示」については、私が講師を務める銀座コーチングスクール(GCS)でも
自己基盤を築く上で重要なポイントとして挙げています。

具体的には、GCSでは、コーチングが機能する条件として、
4つの要素(スキル・信頼関係・コーチングマインド・自己基盤)を掲げていますが、
一番の土台(基礎)となる「自己基盤」については、
以下の3つのステップを踏むことによって強化されると説明しています。

①自己理解
②自己承認
③自己開示

このことは、通常、コーチング体験講座やレギュラークラスの中で触れるのですが、
ある時、コーチング体験講座に参加された受講生さんからこんな指摘を受けました。

「このステップは、ちょうど就職活動に似ていますね。」

受講生さんが言いたかったことは、つまりこういうことです。

①自己理解・②自己承認 ⇒ エントリーシートまたは履歴書を書くこと
③自己開示 ⇒ 面接を受けて、自分のことを話す(開示する)こと

皆さんにも経験があると思いますが、就職活動において「自己開示」を続けた結果、
最初と最後の面接を比べると、明らかに自信満々になっている(=自己肯定感のある)
自分に気づいたことがあるのではないでしょうか。

まさにこれは、「自己開示」を続けた結果として自己基盤が強化された、
ということが言えそうですね。

先回(1/19)に引き続き、「自己開示」が自己基盤の強化につながる一例をご紹介しました。

「兵の形は水に象(かたど)る」

コラム:2018/01/26

こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。

今年の冬もインフルエンザが猛威を振るっていますね。
私の周辺でも3人、4人と影響を受けています。

かくいう私も、昨年末に一時体調を崩し、「ひょっとして、インフルエンザかも?」
と心配する場面がありました(結果的にはただの風邪でした)。

まだまだ寒い日が続きますが、皆さんもどうかご自愛くださいね。

さて、2週間前のコラムでは、『老子』の中にある言葉「上善は水の如し」
について触れましたが、実は『孫子』「第六 虚実篇」の中にも
「水」に関する記述があることをご存知でしたでしょうか?

以下、『孫子』(金谷治訳注 岩波文庫)より抜粋します。 



「夫れ兵の形は水に象(かたど)る。水の行は高きを避けて下(ひく)きに赴く。
兵の形は実を避けて虚を撃つ。水は地に因りて行を制し、兵は敵に因りて勝を制す。」

そもそも軍の形は水の形のようなものである。水の流れは高い所を避けて低い所へと走るが、
[そのように]軍の形も敵の備えをした実の所を避けて"すき"のある虚の所を攻撃するのである。
水は地形のままに従って流れを定めるが、[そのように]軍も敵情のままに従って勝利を決する。



『孫子』はそもそも兵法書なので、『老子』の「水」に対するニュアンスとは若干異なりますが、
根底には、水の特性とも言える「柔軟性」という考え方が共通して流れているのが面白いですね。

ここで、先の『孫子』の言葉を現代風に訳すのであれば、

戦い(ビジネス、戦略など)においては、敵(競合、得意先など)の態勢に応じて、
柔軟に変化しながら攻め(対応し)なければいけない

ということになるでしょうか。

決して独り善がりになることなく、相手の態勢に応じて柔軟に対応するということは、
特に変化の激しい現代においては、心に刺さる言葉ですね。

それにしても、『老子』といい、『孫子』といい、それぞれ中国古典が
「水(の特性)」に注目している点が興味深いところです。

これは、『孫子』が『老子』の影響を受けているとも考えられますが、
中国本土を流れる長江の影響も少なからずあるのではないかと思っています。

すなわち、中国人にとって長江は、柔軟性を持つ「水(川)」でありながらも、
雄大で力強い圧倒的な存在感を示しているからではないでしょうか。

「被写体になる」という最強の自己開示

コラム:2018/01/19

こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。

今から1ヶ月程前の話ですが、プロフィール写真を撮っていただく機会がありました。

いや、正確には、プロフィール写真撮影に臨むクライアントさんの立ち会いをした際に、
写真家の方の配慮から何枚か撮っていただいたのです。

もともと被写体になるつもりはなかったので、服装や髪型も適当でしたし(笑)、
心構えとしても「被写体モード」になっていなかったのですが、
写真家の方の技術とセンス、また、巧みなコミュニケーション力により、
ひとときモデル気分を味わうことができました。

撮影場所は東京丸の内界隈、時間帯は日曜日の午前中でしたので、
人混みはないだろう・・・と思いきや、結構な賑わいがありました
(観光客が多かった印象を受けました)。

昔であれば、そのような環境下で写真を撮ってもらうことに躊躇したのですが、
そこは、コーチとしての自己基盤が強固になってきているからでしょうか、
多少の照れ臭さから始まった撮影は、途中から、楽しく・気持ちよくなり、
わずかな時間ではありましたが、大変満足度の高い時間を過ごしました。

数日後、現像した写真を何枚か見せていただき、
気に入った写真を自身のFacebookのプロフィール写真に載せることに。

実は、そこでも一瞬の躊躇がありました。
それは、その写真というのが、これまでよりパーソナル色の強いものだっからです。

「ふざけていると思われるのでないか。」
「クライアントが離れるのではないか。」

といった思いが私自身に過っていた時です。
奇しくもクライアントさんとのセッションの中で、
彼の言葉が、私を気づかせ、私の行動の後押しをしてくれました。

「今回、自分が被写体になって感じたことですが、
あの場所で楽しく過ごせたことは、とても自信に繋がっています。
ふだん、大石さんから自己開示することの大切さを学んでいますが、
まさにあの場面(被写体になること)は究極の自己開示ではないでしょうか?
さらに、その時の写真をFacebookに載せたら(自己開示したら)、
もう怖いものなしですね(笑)。」

ふだん「自己開示することが大切」と言いながら、プロフィール写真掲載に躊躇した私。
一方で、プロフィール写真撮影・掲載は「最強の自己開示」と語るクライアントさん。

クライアントさんにとても大切なことを気づかせてもらい、
今は、クライアントさんも私も、Facebookに堂々とその時の写真を載せています。

最後になりましたが、このような機会を演出してくれた
写真家の雨森希紀さんに心から感謝申し上げます。

◆雨森希紀さんのホームページはこちら
http://maran-don.net

とても素敵な方です。
プロフィール写真撮影を考えている方には超お勧めです。

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