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「将に五危あり」

投稿日:2018年07月13日 コラム

こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。

7月も中盤も迎え、全国的に梅雨明けの天候となりましたね。
7月上旬には中国・四国で記録的な集中豪雨が発生し、甚大な被害を及ぼしました。
被災に遭われた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。

7月上旬と言えば、サッカーワールドカップの決勝トーナメントが行われ、
日本も2大会ぶりに決勝トーナメントに駒を進めることができました。

結果は惜しくも「ベスト16」に留まりましたが、
日本サッカーの強さを海外に証明することができたのではないでしょうか。

その日本代表チームを率いた監督の西野朗監督とともに、
今回注目を集めたのが、キャプテンを務めた長谷部誠選手でした。
尤も、注目を集めたのは、ベルギー戦終了後のインタビューで、
彼自身が代表チームのキャプテンを降りることを宣言した後からではありますが。

彼のキャプテンシー(キャプテンとしてチームを統率する力)を見ていて、
私は『孫子』の「九変篇」にある下記の言葉を思い出しました。



「(故に)将に五危あり。必死は殺され、必生は虜にされ、忿速は侮られ、
廉潔は辱められ、愛民は煩さる。凡そ此の五つの者は将の過ちなり、用兵の災いなり。
軍を覆し将を殺すは、必ず五危を以てす。察せざるべからざるなり。」

(そこで)将軍にとっては五つの危険なことがある。決死の覚悟で[かけ引きを知らないで]
いるのは殺され、、生きることばかりを考えて[勇気に欠けて]いるのは捕虜にされ、
気みじかで怒りっぽいのは侮られ計略におちいり、利欲がなくて清廉なのは
恥ずかしめられて計略におちいり、兵士を愛するのは兵士の世話で苦労させられる。
おおよそこれら五つのことは、将軍として過失であり、戦争をするうえで害になることである。
軍隊を滅亡させて将軍を戦死させるのは、必ずこの五つの危険のどれかであるから、
十分に注意しなければならない。



これをビジネスのリーダー像に置き換えてみるとどうなるでしょうか。

・必死 ... 猪突猛進タイプ
・必生 ... 慎重タイプ
・忿速 ... 短気タイプ
・廉潔 ... 清廉潔白(堅物)タイプ
・愛民 ... 慈愛タイプ

ここでは、それ自体が良くないというよりも、
それぞれが「過剰」であることが良くない、と捉えるべきでしょう。

言い換えれば、求められるべきリーダーとは、
それぞれの要素をバランスよく兼ね備えた人物である、と言えるのではないでしょうか。

長谷部誠選手が日本代表チームのキャプテンを8年に渡り務めることができたのは、
この"バランス力"があったからだと私は思うのです。

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今、なぜ、コーチングなのか?

現代人の多くは、必要な“モノ”は一通り持っています。

このことから、人々の欲求は、次第に“モノ”から“コト”へと移行しつつあり、それに連動するかのように、人々の価値観は、“結果”から“プロセス”へと移行し始めています。

現代においてコーチングが支持されるのは、私たちコーチが、「クライアントとパートナー関係を築くことにより、クライアントの目標達成までのプロセスを管理できる専門家」だからと言えるのではないでしょうか。

コーチングオフィス エン代表 大石 典史

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