投稿日:2025年07月29日 BLOG
このBLOGをご覧になっている方の中には、コーチングのセッション(あるいは企業等における1on1ミーティング)の経験者の方が少なからずいらっしゃると思います。
そこで、このような疑問を持ったことはないでしょうか?
「対面とリモート(オンライン)、果たしてどちらが良いのだろうか?」
結論から申し上げますと、効果的なのは対面、効率的なのはリモート、ということになるかと思います(あくまで個人的な見解です)。
先にリモートについて考えてみますと、リモートは遠隔(=非対面)ということですから、それを実施する場合、コーチ(上司)・クライアント(部下)双方の時間は大幅に節約されるので、間違いなく効率的ということができます。
また、昨今は、ZoomやTeamsといったオンラインツールも開発され、かつ飛躍的な進歩を遂げていますので、効果という点においても対面と遜色ないレベルに達している、と言って良いかもしれません。
一方、対面についてはどうかというと、感覚的には「リモートよりも効果的」と感じる方が多いのではないでしょうか。
おそらくこれは、対面の方が、電話やオンラインでは気づけないような非言語的要素(姿勢、視線、距離など)をより敏感に察知できるからだと考えられます。
なので、セッション(または1on1ミーティング)において一定の効果を出したい、と考えている方には、時間が許す限り対面をお勧めする次第です。
ここからはさらに個人的な見解になるのですが、「セッションの質を高めたい」という方には、対面ではなくリモートで、かつ、相手の姿が見えない状態(ex.電話など)でセッションを実施されることをお勧めします。
私がコーチングを学び始めた頃(2010年当時)は、セッションの実施にあたっては、電話やSkype(カメラ不使用)が当たり前の時代でした(余談ですが、Skypeにおいてカメラ不使用だったのは、当時、カメラ付きのPCが少なかったこと、仮にカメラが付いていたとしても画素が粗かったことなどの理由で、使用する人が少なかったからと考えられます)。
なので、セッションを実施する際は、相手の姿が見えない状態、言い換えれば、情報を取ることは音声のみに限定されている状態で行っていました。
実は、そのときは意識していなかったのですが、これを継続して行った結果、リスニング(傾聴)能力が飛躍的に向上したと思っています。要は、相手の姿が見えないため、意識を集中して、相手の言わんとすることを必死に汲み取ろうとしていた結果、ということですね。
もちろん、現代に生きている私たちは、リモートに適したツールの恩恵を預かっていますので、これを使わない手はないと思います。
繰り返しになりますが、「セッションの質を高めたい」という方には、ひとつのトレーニングと思って、相手の姿が見えない状態でセッションするのもいいよ、ということです。
現代人の多くは、必要な“モノ”は一通り持っています。
このことから、人々の欲求は、次第に“モノ”から“コト”へと移行しつつあり、それに連動するかのように、人々の価値観は、“結果”から“プロセス”へと移行し始めています。
現代においてコーチングが支持されるのは、私たちコーチが、「クライアントとパートナー関係を築くことにより、クライアントの目標達成までのプロセスを管理できる専門家」だからと言えるのではないでしょうか。
コーチングオフィス エン代表 大石 典史