投稿日:2018年01月12日 コラム
こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。
2018年になってはや10日が経過しましたね。
お正月気分もそろそろ抜ける頃でしょうか。
さて、2018年第2弾のコラムは、今日が第2週目ということで、
中国古典『老子』(注:『孫子』ではありません)の一文から、
今年の自分の「ありたい姿」について考えてみたいと思います。
「上善は水の如し」
この言葉は、近年「上善如水」という日本酒の銘柄になったこともあって、
ご存知の方も多いのではないでしょうか。
詳細を原文で読んでみます(守屋洋『世界最高の人生哲学 老子』より)。
「上善(じょうぜん)は水の如し。水は善く万物を利して争わず、
衆人の悪(にく)む所に居る。故に道に幾(ちか)し。」
最も理想的な生き方は、水のようなものである。
水は万物に恩恵を与えながら相手に逆らわず、人の嫌がる低い所へと流れていく。
だから、道のありように近いのである。
ここから読み取れることとして、守屋洋氏は2つのキーワードを掲げ、解説しています。
2つのキーワードとは、「柔軟性」と「謙虚さ」です。
まず「柔軟性」については、水というのは、丸い器に入れると丸い形になり、
四角な器に入れると四角な形になるように、相手に逆らうことなく、
相手の出方に応じてこちらの体勢を変えていくいう柔軟性を持っている、と言い、
「謙虚さ」については、水がないと地球上の生物は生存できない、
そんな大きな働きをしていながら、自らは低い所に向かって流れていく、
低い所は誰もが嫌がる場所だが、水はあえて人の嫌がる低い所に
身を置こうとする謙虚さを持っている、と言います。
なるほどな~、と納得するとともに、これはそのまま
コーチとしてのあり方にも通じるものではないかと思いました。
つまり、コーチはクライアントとの協働関係において、
クライアントがどんな人格であろうと、どんなテーマであろうと、
柔軟性をもって接することが求められるはずだし、
コーチだから偉いのではなく、コーチだからこそ、
クライアントを常に尊敬・尊重する謙虚さが求められると思うからです。
「上善は水の如し」
私の今年のテーマはこれに決めました。
いや、生涯のテーマになるのかもしれないですね。
現代人の多くは、必要な“モノ”は一通り持っています。
このことから、人々の欲求は、次第に“モノ”から“コト”へと移行しつつあり、それに連動するかのように、人々の価値観は、“結果”から“プロセス”へと移行し始めています。
現代においてコーチングが支持されるのは、私たちコーチが、「クライアントとパートナー関係を築くことにより、クライアントの目標達成までのプロセスを管理できる専門家」だからと言えるのではないでしょうか。
コーチングオフィス エン代表 大石 典史