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コーチとして言葉を大事にするということ

投稿日:2026年07月10日 BLOG

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「聴く」や「質問する」ことは受動的なコミュニケーションなのか?

コーチングのことをご存知の方で、「コーチの仕事とは何か?」と尋ねられれば、たいていの方は、コーチングセッション(対話)のことを思い浮かべると思います。さらにそこから連想されるのは、一般的には「コーチがクライアントの話をじっくり聴き、クライアントの気づきを促すような質問をする」というようなイメージになるかと思います。

上記の説明から、コーチの仕事は、「聴く」や「質問する」といったどちらかと言うと受動的なコミュニケーションという印象を持たれるかもしれませんが、「聴く」にせよ「質問する」にせよ、それらはコーチが"言葉"を使って行うものであり、コーチが使用する言葉次第で、クライアントの考えや発言、さらには行動も変わってくると思えば、一転して、それらは能動的なコミュニケーションと言えるのかもしれません。

こんなことが言えるのは、私がコーチとして、「言葉を大事にし、正しい言葉を使う」という信条があるからに他なりません。
このことは私がコーチングを学び、週末起業コーチをとして活動し始めた頃に出会った師匠の言葉に大きな影響を受けています。

師匠が教えてくれた言葉を大事にすることの意味

師匠が教えてくださったのは、概ね以下のような主旨となります(もしかしたら、私が勘違いして理解している部分があるかもしれませんが)。

  • 人の行動は、その人の思い・考えから導かれるものである
  • 思い・考えは、その人の言葉によって構成されるものである
  • ゆえに、正しい言葉を使うことは、正しい行動を生み出すことにつながる

このとき印象的だったのは、そのために師匠は、日頃から辞書を携帯し、気になることがあれば都度調べる習慣を身につけている、ということでした。

そのことに影響を受けた私は、それ以降、気になる言葉があれば都度調べるようにし、自身が使う言葉に対して気を配るようになりました。それは結果として、コーチとしての仕事のときには「わかりやすい質問」に、講師としての仕事のときには「わかりやすい説明」に変容していったように感じています。

これに関連して最近の事例を挙げておくと、例えばこんなことがありました。

メンターコーチングの勉強会に出席した折、グループディスカッションの中で、「学び」「気づき」という言葉が話題になりました。「セッション中、クライアントに対してそれらの言葉をどのように使用しているか(質問しているか)」という主旨のものでした。

その後も気になっていたので、勉強会の終了後にそれぞれの言葉を調べてみると、「学び」と「気づき」には以下のような説明がされていました。

  • 気づきとは、(外部からの刺激によって)それまで見落としていたことや新しい事柄に注意が向けられること
  • 学びとは、(気づきをきっかけにして)能動的に考え、知識や行動として自分のものに落とし込み、身につけていくこと

コーチングでは同じように使用されている言葉でも、明確な違いがあることがわかります。

「言葉を大事にし、正しい言葉を使う」ことを信条として

「学び」「気づき」に関して言うと、恥ずかしながら、これまで私はそれらをほぼ同義語と捉え、クライアントへは「今日のセッションではどんな学びや気づきがありましたか?」などと質問していましたが(また、クライアントもそれらを同義語と捉えて答えてくれていましたが)、正しい言葉で質問しようとすると、使う場面だけでなく、その質問に対するクライアントの答えや行動も大きく変わってきそうです。

言葉の曖昧性というのは日本語の特長でもあり、ある意味では相手とのコミュニケーションを円滑にする上で大事にすべきことなのかもしれませんが、コーチングセッションを行う際には、私は「言葉を大事にし、正しい言葉を使う」を信条として、日々、クライアントに向き合っていきたいと思います。

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対話によるコーチングの価値とは?

答えを急ぐ現代のビジネスパーソンに、戦略的に思考の「余白」をつくり出す。これこそが対話によるコーチングの醍醐味と言えるでしょう。

情報の波を留め、マインドフルに自分の内面に向き合う時間は、クライアントに表面的な答えを超えた納得感をもたらしてくれます。

人間だからこそ、プロコーチだからこそできる「本物の対話」が、クライアントの孤独を和らげ、次なる変容へと導いてくれるのです。

コーチングオフィス エン代表 大石 典史

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