投稿日:2026年05月08日 BLOG

「プロコーチを目指すにあたり、どんな準備が必要ですか?」
前回BLOGと同じような導入となりますが、これまた、コーチングをこれから学ぼうとされる方や、コーチングを受講中の方からしばしばいただくご質問です。
そんなとき、私は、少々意地悪く(?)以下のような質問を返すことがあります。
「どんな準備が必要だと思いますか?」
この質問に対する回答は、受講される方のステージにもよりますが、「コーチングのスキルを学ぶこと」「コーチングの経験を積むこと」「(クライアント獲得のための)ネットワークを築くこと」といった類のものが多いようです。
これらの回答はいずれも正しく、コーチングを学ぶプロセスの中で、知り得たり実践したりしていくことでもあります。それらに付け加えて、私は、プロコーチという職業の本質とも言える言葉を添えることがあります。
それは「プロコーチのコーチングはクライアントから依頼されて行うものである」という事実です。
このことは、コーチングを受けようとする立場(=クライアント)の視点で考えてみるとわかりやすいかもしれません。
通常、クライアントは自身の抱くテーマ(達成したい目標や解決したい問題)のためにコーチングを受けようと考えますが、そのときに選択するコーチとは、クライアントにとってどのような存在なのでしょうか?
おそらく、自分の話すことを深く理解してくれて、その上で自分自身に向き合わせてくれるような質問やフィードバックをくれたり、状況によっては、コーチ自身の経験談や、経験に基づく助言やアドバイスをくれたりするような存在なのではないでしょうか。
プロコーチがクライアントの期待に応えうる存在であることを踏まえると、プロコーチは、第一に自分の持つリソース(経験・知識・スキル・情報・人脈など)を知っておくことが必要であるという判断に至ります。
となると、プロコーチを目指す人が行うべき準備のひとつには、「自己理解」が加わるということになります。
では、あなたが「自己理解」をするためにできることとしては何があるでしょうか?
など、さまざまな方法が考えられますが、私が最もお勧めするのは、「他者からどう見えているのかフィードバックをもらう」ことです。
特にプロコーチからフィードバックをもらうことは、今の自分を知ることだけにとどまらず、ときに温かいメッセージとなって、あなたの自己肯定感を高めてくれるものになります。
プロコーチを目指す人には、そんな経験をすることも大切なのです。
答えを急ぐ現代のビジネスパーソンに、戦略的に思考の「余白」をつくり出す。これこそが対話によるコーチングの醍醐味と言えるでしょう。
情報の波を留め、マインドフルに自分の内面に向き合う時間は、クライアントに表面的な答えを超えた納得感をもたらしてくれます。
人間だからこそ、プロコーチだからこそできる「本物の対話」が、クライアントの孤独を和らげ、次なる変容へと導いてくれるのです。
コーチングオフィス エン代表 大石 典史