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「兵の形は水に象(かたど)る」

コラム:2018/01/26

こんにちは。
コーチングオフィス エンの大石です。
いつもありがとうございます。

今年の冬もインフルエンザが猛威を振るっていますね。
私の周辺でも3人、4人と影響を受けています。

かくいう私も、昨年末に一時体調を崩し、「ひょっとして、インフルエンザかも?」
と心配する場面がありました(結果的にはただの風邪でした)。

まだまだ寒い日が続きますが、皆さんもどうかご自愛くださいね。

さて、2週間前のコラムでは、『老子』の中にある言葉「上善は水の如し」
について触れましたが、実は『孫子』「第六 虚実篇」の中にも
「水」に関する記述があることをご存知でしたでしょうか?

以下、『孫子』(金谷治訳注 岩波文庫)より抜粋します。 



「夫れ兵の形は水に象(かたど)る。水の行は高きを避けて下(ひく)きに赴く。
兵の形は実を避けて虚を撃つ。水は地に因りて行を制し、兵は敵に因りて勝を制す。」

そもそも軍の形は水の形のようなものである。水の流れは高い所を避けて低い所へと走るが、
[そのように]軍の形も敵の備えをした実の所を避けて"すき"のある虚の所を攻撃するのである。
水は地形のままに従って流れを定めるが、[そのように]軍も敵情のままに従って勝利を決する。



『孫子』はそもそも兵法書なので、『老子』の「水」に対するニュアンスとは若干異なりますが、
根底には、水の特性とも言える「柔軟性」という考え方が共通して流れているのが面白いですね。

ここで、先の『孫子』の言葉を現代風に訳すのであれば、

戦い(ビジネス、戦略など)においては、敵(競合、得意先など)の態勢に応じて、
柔軟に変化しながら攻め(対応し)なければいけない

ということになるでしょうか。

決して独り善がりになることなく、相手の態勢に応じて柔軟に対応するということは、
特に変化の激しい現代においては、心に刺さる言葉ですね。

それにしても、『老子』といい、『孫子』といい、それぞれ中国古典が
「水(の特性)」に注目している点が興味深いところです。

これは、『孫子』が『老子』の影響を受けているとも考えられますが、
中国本土を流れる長江の影響も少なからずあるのではないかと思っています。

すなわち、中国人にとって長江は、柔軟性を持つ「水(川)」でありながらも、
雄大で力強い圧倒的な存在感を示しているからではないでしょうか。

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